福祉タクシーは、福祉車両を利用して依頼者を医療機関や通所介護の事業所などへ送迎するサービスの一つとして定着しつつあります。こうしたサービスの利用者数は地域によってバラつきがありますが、介護を必要とする高齢者数の増加や、介護サービスの多様化などの影響により全国的に需要が伸びています。福祉タクシーのドライバーになるためには、普通自動車の第二種免許の取得が必要となりますが、介護に関する資格は求められないため、タクシーやハイヤーのドライバーから転職をする人も少なくありません。
福祉タクシーのドライバーは、仕事上で身体が不自由な人や持病を抱えている人に対応をする機会が多くあります。そのため、運転技術や接遇マナーだけでなく、様々な病気や障害に関する知識を持っている人が重宝される傾向があります。多数の福祉タクシーのドライバーが在籍する事業所の中には、全てのドライバーを対象に高齢者とのコミュニケーションの取り方について基本的な研修を行っているところも目立ちます。なお、福祉タクシーのドライバーは、ある程度の費用が掛かりますが、タクシー会社などに勤めて数年の実務経験を積んだ後に独立をすることもできます。そこで、自分で事業を興したい人は、求人選びの際に数ある事業所の中でもドライバーの独立支援制度が設けられているところや、業務研修がしっかりと行われているところをチェックして、将来に繋がる職場を探すことが肝心です。